ギヨーム・ミュッソ

ギヨーム・ミュッソは、最近イチオシしているフランスのミステリー作家。

邦訳は4冊、集英社文庫から出ています(他からも出ているかもしれません)。フランスミステリーというと、名高いジャプリゾの『シンデレラの罠』を読んで、「あ、これ、合わんわ」と思ってしまい、なんとなく敬遠していたのだが、このミュッソにはドハマリ。雰囲気的には英国サスペンスに近い気がします。

どれも傑作なのですが、『ブルックリンの少女』が構想の秀逸さからベスト。あれとそれが、そう組み合わさるのか、という驚きの着想があります。こういうところにミステリーセンスを感じますねえ。

恋人が突然失踪した、子連れ男が親友の助けを借りつつ、彼女の跡を追う。彼女は過去に少女誘拐サイコパスに攫われたことがあるらしく…同じ頃、その母親も殺されている。少女の過去と、母の殺害が意外な形で繋がるのが読みどころ。